2012/04/10

 AERAの表紙で笑うザッカーバーグ氏に愕然とした午後。なんだこの幼い笑顔は?こんな笑顔で時価総額何兆円もする会社を運営していると思うと、大国の輪郭がくっきりと際立った。

 風で散る桜は小雪がちらついているように見えてなんだか切ないねと、娘に言うでもなく呟いた。サクラはなんでこんなに早く死んじゃうの?と逆に訊き返されて、んんん、分かんないとしか応えられず。

 昔から植物に造詣が深いオトナって素敵だなと思っていた。街や場所の描写に必ずマイナーな植物を忍ばせる小説家も同じく気が利いてるなと思う。ある時期だけ花を咲かせては枯れて行く刹那的な雰囲気が共感をよぶ。寒い間はひっそりと身を潜めて、温かくなると精をみなぎらせる。季節の躍動とぴったり寄り添って生きる植物。そんな儚い存在に気をかけるからこそ、素敵なオトナなのだろうと思う。